のどが渇く

いくら飲んでものどが渇く・・・渇きやすい

運動したとき、朝起きたときなどは、誰でも喉が渇いています。
しかし、特に喉が渇くようなことをしていないのに頻繁に水分を摂りたくなる、飲んでも飲んでも渇きがおさまらないという場合には、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの病気が原因になっている場合があります。
まわりの人から水分摂取量が多いと指摘されたとき、以前の自分と比べて飲む量が大きく増えたなと感じる時には、お早めに当院までご相談ください。

一日に必要な水分量とは

厚生労働省によると健康な成人が1日あたりに摂取すべき水分は約2.5リットルとされています。このうち、食事に含まれる水分が約1リットル、体内で生成される水分が約0.3リットルと言われており、飲み物として摂取すべき水分は約1.2リットルになります。
水やお茶などの飲料を、特に汗をかいたわけでもないのに2リットルも3リットルも飲んでしまうという場合には、早急に検査を受ける必要があります。

喉が渇くのは糖尿病の症状かもしれません

喉が渇く原因として代表的な病気が糖尿病です。
糖尿病の人は血液中のブドウ糖の濃度が高く(高血糖)、血液がドロドロになっています。もとの濃度に戻すために人の身体は水分を欲します。糖尿病の初期症状には、喉の渇き、多飲、多尿、倦怠感、体重減少などがあります。「喉が渇く」といった症状が出ているということは糖尿病の”危険信号”が出ている可能性があります。
一般に、血糖値が250 mg/dlを超えると、人は喉の渇きを感じます。
また、糖尿病では尿に糖が漏れ出てきますが、その時の血糖値は160~180mg/dlを超えているといわれています。

糖尿病の危険度チェックリスト

  • 40歳以上の男性、または50歳以上の女性
  • 家族や親戚に糖尿病の人がいる
  • 太っている(BMIが25以上)、または最近体重が増えてきた
    ※ BMI=体重kg ÷ (身長m)2
  • 喉が異常に乾く
  • 食べても食べてもやせる、最近急にやせてきた
  • 健康診断で、尿に糖が出ていると指摘された
  • 尿の臭いが気になる
  • 残尿感がある
  • 最近、尿の回数が増え、夜中にトイレに行くことが増えた
  • 全身がだるい、疲れやすい
  • 手足がむくむ
  • 夕ご飯を食べた後にすぐ寝てしまう
  • 外食が多い
  • 1食抜いて、次でどか食いをしてしまう
  • 甘いお菓子やジュースをよく口にする
  • 運動の習慣がなく、車に乗る機会が多い
  • タバコを吸っている
  • ストレスの多い仕事をしている

5つ以上当てはまる場合、糖尿病のリスクが高い状態です!お早めに当院までご相談ください。

喉が渇く以外にもこのような症状はありませんか?

尿量が以前より多い・夜中に何度もトイレへ行く

血糖値を下げるために喉の渇きを感じ、たくさんの水を飲むと、当然、尿の量も多くなります。
1回で排泄される尿の量には個人差があるので、以前の自分と比べて、尿の量が多いかどうか、尿意を感じる回数が多いかどうかを振り返ってみましょう。
夜中に何度もトイレに行き、睡眠の質が低下してしまう方もいらっしゃいます。

疲れやすい・身体がだるい

糖尿病になるとインスリンの作用が低下し、高血糖の状態が持続します。このとき身体が適正に血糖を使うことができないため、身体を動かしたり頭で考えたりするのに必要なエネルギーが得られず、すぐに疲れてしまう・身体がだるい、などのように日常生活に影響がでます。

尿に泡がたつ

糖尿病になると、高血糖が持続することで腎臓内の血管が障害を受けます。血液をろ過する働きがある腎臓の糸球体は網の目のように細かい血管の集まりであるため、この構造が障害されることで、たんぱく質が尿に混じります。このたんぱく質の影響で尿が泡立ちます。

手足・指先がしびれる

糖尿病を放置していると、神経細胞の働きを阻害する物質(ソルビトール)が、少しずつ神経細胞にたまることで神経障害が起きたり、高血糖による動脈硬化の影響で末梢神経に十分に栄養や酸素が行き届かなくなります。
これにより、手や足先にしびれを感じることになります。